カフェや街のフリーWi-Fiは無料で使えて便利ですよね。しかし、セキュリティは甘いといわれており、情報漏洩や不正アクセスなどの危険性があります。そこで安全性を高めるために推奨されているのが「VPN」の利用です。
今回は、VPNの仕組みやメリット、注意点などについて解説します。ぜひ参考にして、安全にフリーWi-Fiを利用してくださいね。
VPNとは?フリーWi-Fiを安全に使えるVPNを解説
VPNとは?基本や仕組みを解説
VPN=仮想の専用ネットワーク
VPNとは、「Virtual Private Network」の略で、日本語では「仮想の専用ネットワーク」となります。
対義語は「公衆ネットワーク」といい、誰でも通れる広い道路のようなイメージです。
VPNを利用してネットを利用することで、プライベート空間に侵入されるのを防ぎ、安全性が守られるのです。
「専用線」「トンネリング」とは?
VPNと検索すると、よく出てくる言葉が「専用線」と「トンネリング」です。
専用線
自宅と会社などを1:1で直接繋ぐ糸電話のようなものです。これはデータのやり取りにおいて一番安全なのですが、コストが高すぎるため個人では使えません。
トンネリング
専用線はコストが高く、個人では使えないため、仮想的にトンネルをプライベートに用意する技術です。専用線に似たプライベート環境を作ることで、他人が侵入できないようにしているのが、VPNの仕組みです。
VPNの利用方法
VPNを個人で利用する場合は、色々な会社から提供されているVPNサービスを契約してVPN接続をする流れとなります。VPNは有料サービスと無料サービスがあり、月額1000円以下で契約できるサービスも多数あります。
企業によっては、社員向けにVPNを用意していることもあるので、テレワークでVPNを利用したい場合は、自分の会社に確認してみてもよいでしょう。
VPNを利用するメリットとは?
ネット通信の安全性が高まる
VPNを利用する最も大きなメリットは、安全にネット通信ができることです。誰でもアクセスできるフリーWi-Fiは、悪意のある第三者に盗み見されるリスクが大きいといわれています。
そこで、トンネルのような閉鎖空間を作ることで、不正なアクセスを防ぎ、住所やパスワード、クレジットカード情報などの大切なデータを守ることができます。
スマホやパソコンでの遠隔操作ができる
VPNを利用すれば、スマホやタブレットとパソコンを繋いで遠隔操作することもできます。その方法でテレワークを行っている企業も多いです。外出が多い方や、ワーケーションをしたい人にとってはとても便利な機能ですね。
海外でも活用できる
VPNは海外で大いに活躍します。国によっては、日本のサイトがアクセスできなかったり、ハッキングのリスクがとても高い場合があります。そのため、VPNの利用が推奨されます。海外旅行や出張の予定がある人はぜひ導入しましょう。
しかしサービスによっては、ある動画サイトにはアクセスできないなど、制限がある場合があります。サービス契約前には、普段利用するサイトがVPN接続できるか確認しましょう。
VPNサービスの弱点や適切な選び方
VPNを使うと速度が落ちる
VPNには弱点もあります。その一つとして挙げられるのが通信速度の問題です。VPNではデータの悪質な利用を防ぐために「暗号化」を行うため、速度が落ちてしまいます。
ただし、サービスによっては通信速度をウリにしていたり、通信速度の感じ方には個人差もあります。多くのサービスでは無料お試し期間があるので、ストレスがないか試してみるとよいでしょう。
リスクは完全に0ではない
VPN接続しているからといって、100%情報漏洩や不正アクセスが防げる訳ではありません。高い技術を持った人であれば、盗み見できてしまう可能性もあることを意識しておきましょう。
そのため、IDとパスワードの他に、生体認証やワンタイムパスワードといった「多要素認証」のあるサイトを利用したり、ウイルスソフトを導入するなどの工夫も重要です。
無料サービスよりも有料サービスの方が安全
最近は無料のVPNサービスも増えていますが、一般的に有料サービスの方がより安全といわれています。また、通信速度も有料サービスの方が早いことが多いです。
無料のVPNサービスを使う場合は、人気や知名度の高いサービスを選びましょう。また、利用時間を短時間に抑えたり、個人情報に関わるようなネットの使い方は控えるなど、注意が必要です。
まとめ
VPNは安全にインターネットを使ううえで重要なサービスです。カフェやホテルなどのフリーWi-Fiをよく利用する方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
VPNサービスを契約する際は、なるべく実績が高く、大手企業が提供しているものを選ぶのがおすすめです。安全対策が徹底されており、通信速度が安定していることも多いためです。
とはいえ、セキュリティに100%安全なものはありません。データのやり取りや個人情報の入力は慎重に行うようにしましょう。