もしかして前立腺がん?
前立腺がんとは、男性のみにある臓器である前立腺に生じるがんのことです。
前立腺は、精液を生成するための液体の一部を作り出す重要な器官で、男性にとって非常に重要な役割を果たしています。
尿漏れや残尿感があり、前立腺がん初期症状では?と疑うことがあるかもしれません。
不安なのはあなただけではありません。
前立腺がんにはどのような原因、初期症状があるのか見ていきましょう。
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前立腺がんの初期・自覚症状
初期の前立腺がんには症状がほとんどなく、健康診断で偶然発見される場合があります。
進行すると以下のような症状が現れることがあります。
排尿障害
- 尿の出が悪くなり、排尿回数が増える
- 排尿時に痛みを感じる
- 夜間に何度もトイレに起きる
などの症状が現れることがあります。
尿路感染症
細菌感染によって尿路感染症を起こすことがあります。
頻尿、尿痛、尿のにおいや色の異常などが現れます。
血尿
尿に血が混じることがあります。
陰茎の勃起不全
勃起不全を伴うことがあります。
これらの症状が現れているからといって必ずしも前立腺がんであるとは限りませんので、正確な診断を受けるためには、医師の指示に従って適切な検査を受ける必要があります。
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前立腺がんの原因とは
前立腺がんの原因は現在のところ明確には分かっていません。
しかし、以下のような事が関与していると考えられています。
年齢
前立腺がんは、年齢が上がるにつれて発症率が高くなると言われています。
特に高齢者には発症しやすいがんと言われ、前立腺がんの発症率は50歳から増加傾向にあるようです。
ホルモン
前立腺がんは男性ホルモンの影響を受けます。
男性ホルモンの産生が長期間続いている場合には、リスクが高くなる可能性があります。
遺伝的要因
家族に前立腺がんを経験した人がいる場合には、発症リスクが高くなるようです。
環境要因
脂質の過剰摂取、肥満、喫煙、運動不足などの生活習慣が前立腺がんのリスクを増加させる可能性があります。
これらの要因の相互作用によって、前立腺がんの発症が引き起こされる可能性があるといわれています。
ただし、多くの男性は前立腺がんを発症せず、リスクが高い人でも必ずしも発症するとは限りません。
前立腺がんの発症リスクを減らすためには、定期的な健康診断と健康的な生活習慣を維持することが重要です。
前立腺がんなりやすい人は?
前立腺がんになりやすい人とはどのような人なのでしょうか。
高齢
前立腺がんは、年齢が上がるにつれて発症率が高くなると言われています。
50歳以上の男性は定期的な検診を受けることが推奨されています。
遺伝的要因
家族に前立腺がんの人がいる場合、前立腺がんを発症するリスクが高くなります。
環境要因
生活習慣(脂質の過剰摂取、肥満、喫煙、運動不足など)が前立腺がんのリスクを増加させる可能性があります。
ホルモン
加齢により男性ホルモンのバランスが崩れるということも前立腺がんの要因と言われています。
これらのリスクファクターを持つ人は、前立腺がんの発症リスクが高くなるため、定期的な検診を受けることを検討しましょう。
また、健康的な生活習慣を維持し、脂質や塩分の過剰摂取を避けることも前立腺がんの発症リスクを減らすことができます。
前立腺がんと高齢者
前立腺がんは高齢者に発生しやすいがんの一つと言われています。
一般的に、前立腺がんの発症率は50歳以上から増加し、75歳以上で最も高くなります。
70歳代は50歳代の20~60倍発生率が高くなるとも言われています。
また、高齢者になると前立腺がんの進行が遅くなることが多く、がんが進行しても他の疾患と併存することが多いため、治療法については慎重に考慮する必要があります。
高齢者においては、がんの治療によって治療に伴う副作用や合併症が発生するリスクが高くなることがあります。
高齢者の場合は、がんの進行度合いや治療の必要性を慎重に検討したうえで、個々の状態に合わせた治療計画を立てる必要が出てきます。
また、手術や放射線治療などの外科的治療よりも、ホルモン療法や化学療法などの非外科的治療が優先されることもあります。
高齢者であっても、がんが進行している場合は、治療を行うことが重要です。
どのような種類のがんでも、早期発見、早期治療ががん治療の基本であり、高齢者であっても可能な限り治療を行い、がんの進行を遅らせることが大切です。
前立腺がんと食べ物の関係
前立腺がんと食べ物の関係については、現在も研究が進められていますが、以下のようなことが報告されています。
脂質の摂取量
高脂肪食が前立腺がんの発症リスクを高めることが報告されています。
一方、オメガ3脂肪酸は前立腺がんのリスクを低下させるという研究結果もあります。
オメガ3脂肪酸の多い食品一例
サバ サンマ マグロ(トロ) サーモン いくら たらこ くるみ えごま油 アマニ油 など
緑黄色野菜やトマトなどの摂取
カロテノイドやビタミンC、Eなどが含まれる緑黄色野菜やトマトを多く摂取することで、前立腺がんの発症リスクを低下させると言われています。
大豆製品
大豆に含まれるイソフラボンは、前立腺がんのリスクを低下させると言われています。
ただし、前立腺がんと食べ物の関係についてはまだ研究が進んでおり、はっきりとした結論は出ていません。
個人差もありますので、健康的な食生活を心がけ、適度な運動を継続することが、前立腺がんの予防につながると考えられています。
健康な食生活、適度な運動はがんに対してだけでなく、心も体も健康にする第一歩と言えるのではないでしょうか。
前立腺の治療方法の種類
前立腺がんの治療法には、以下のようなものがあります。
様子見(待機的療法)
がんの進行が遅い場合や高齢者などの場合には、がんの成長を監視しながら、積極的な治療を行わない場合もあります。
高齢者になると前立腺がんの進行が遅くなる場合があり、がんが進行しても他の疾患と併存することも多くなるためです。
いくつもの病気の治療を同時に行うと体に多くの負担をかけてしまいかねません。
放射線治療
前立腺がんの初期の治療法として一般的な方法です。
高エネルギーの放射線を照射してがん細胞を破壊することで、がんの進行を抑制することができます。
手術
前立腺全摘除術という手術で、前立腺や周辺のリンパ節を切除することで、がん細胞を完全に除去します。
ホルモン療法
男性ホルモンであるテストステロンががん細胞の成長を促すため、テストステロンを減少させることでがんの成長を抑制する方法です。
化学療法
抗がん剤を使ってがん細胞を破壊する方法。
前立腺がんが進行しており、放射線治療や手術が難しい場合に使用されます。
これらの治療法は、がんの種類や進行度合い、患者の年齢や健康状態などによって異なります。
医師と相談しながら、最適な治療法を選択しましょう。
前立腺がんかなと思ったら
前立腺がんの疑いや、症状がある場合、まずは主治医または泌尿器科の専門医に相談することが重要です。
主治医は、患者の症状や病歴を確認し、必要に応じて専門医への紹介を行います。
前立腺がんの早期発見のためには、定期的な健康診断を行いましょう。
前立腺特異抗原(PSA)検査
PSA検査は前立腺がんのスクリーニング検査として行われており、血液検査で前立腺がんマーカーであるPSAの値を測定します。
もしPSA検査の結果が異常値であったり、前立腺がんの症状がある場合は、専門医に相談し、必要な検査を受けなければなりません。
どの場合でも、専門医と十分な相談を行い、最適な治療法を選択することが重要です。
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