日本人にとってがんは身近な病気。いざという時に備えてがん保険に入っておきたいですよね。
持病があるからがん保険には入れない、と諦めてませんか?
持病があっても入れるがん保険は存在します。
本記事では、持病があっても入れるがん保険、そして失敗しない自分に合ったがん保険の選び方、安いがん保険を検討する際の注意点なども併せてご紹介します。
自分に合ったがん保険を選びたい
国立がん研究センターの調査(※)によると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性で65.5%、女性で51.2%(2019年)と、日本人の2人に1人はがんになった経験があるという結果が出ています。
持病とがん保険
持病があっても入れるがん保険には3つの種類があります。
がん保険には告知義務があり、持病があるなしに関わらず、病歴や入院歴などを保険会社に告知する必要があります。
告知をする際には、書面で詳しく病歴等を記載しておきましょう。口頭で担当者に伝えた場合でも、正式な告知義務を果たしたとされずトラブルになりかねません。
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持病があっても入れるがん保険の種類
持病があっても入れるがん保険は3種類。
- 限定告知型がん保険
- 引受基準緩和型がん保険
- 無告示型がん保険
それぞれ詳しく見ていきましょう。
限定告知型がん保険
限定告知型のがん保険は、告知する項目が一般的ながん保険より少なくなっています。また、保障内容にも制約があるようです。
加入の条件は以下の質問に「いいえ」で答えられることです。
- 今後3か月以内に入院や手術の予定がある
- 過去2年以内に病気やけがで入院や手術をしたことがある
- 過去5年以内にがん(上皮内がんも対象)や肝硬変で医師の検査、診察や治療、投薬、入院、手術をしたことがある
保険会社により持病の種類を指定している場合がありますが、がんとの因果関係の薄い病気の場合は加入できることもあります。
引受基準緩和型がん保険
引受基準緩和型のがん保険は、持病がある、また過去に入院経験があるという方でも入りやすい保険と言えます。告知項目も3項目ほどと少ない設定です。
引受基準緩和型のがん保険の場合、過去にがんを発病しているか、その場合治療から何年経っているかが重要視されます。
無告示型がん保険
無告示型のがん保険は、その名の通り告知義務なしのがん保険です。
告知義務がない=健康状態の条件はない、ということで、たとえ持病がある場合でも加入できる保険となっています。
無告示型がん保険は、持病の悪化や再発に伴う病気には保障がありません。また、保障内容も条件が厳しく設定されています。
持病があっても入れる保険は、健康リスクが高いとみなされ、必然と一般的ながん保険よりも保険料が高くなることを覚えておきましょう。全体的に自分の健康状態を考えて、持病があっても入れるがん保険に加入するかどうかを検討する必要があります。
いざという時の備え!ガン保険に入るべき理由3つ
1.働けなくなった場合の経済的負担を減らせる
がん保険とは、ガンに罹患した場合に保険金を受け取れるものです。そのため、治療のために働けない場合の経済的負担を減らすことができます。
がんと診断されると、長期の入院や手術、通院治療を余儀なくされます。その際、多くの人が困るのが収入の減少です。養う家族がいる場合などはなおさら、生活を続けていけるように備えておかなければいけません。
2.医療費負担を軽減できる
がん保険は、治療にかかる医療費負担を軽減する助けになります。がんの状況や部位にもよりますが、健康保険を適用しても100万円前後の医療費がかかることがあります。また、最新の治療法では健康保険が適用されない自由診療のものもあり、莫大なお金がかかるのががん治療です。
がん保険を利用すれば、自分や家族の家計を守りつつ、治療のためのお金を確保することができます。
3. 転移や再発のリスクにも備えられる
がんは一度治療すれば安心というわけではなく、転移や再発のリスクが特徴的な病気です。
似ているものに「医療保険」があります。医療保険は、病気やケガなどの幅広いリスクに対応する一方で、がん保険はがんに特化した保険です。
医療保険でもがん治療のための給付金は得られますが、支払い回数に制限があり、転移や再発時には保障を受けられない可能性があります。そのためがんという特別な病気に特化した保険を利用することが重要なのです。
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がん保険を選ぶ際のチェックポイント5選
1.定期タイプか終身タイプか
がん保険は大きく分けて2種類、定期タイプと終身タイプです。
- 定期タイプ・・・決まった期間のみ保障を受けられるもので、保険料を安く抑えられるのがメリット
- 終身タイプ・・・保障が一生涯続くもので、保険料は変動しない代わりに、はじめからやや金額が高いことが多い
例えば、バリバリ働きたい20〜40代の間だけリスクに備えたい場合は定期タイプ、年齢に関わらずいつがんになっても対応できるように備えたい場合は終身タイプなど、自分や家族の意向によって決めるとよいでしょう。
2.まとまった金額の給付金や一時金を受け取れるか
がん保険は、診断給付金(一時金)付きを選ぶのがよいでしょう。診断給付金とは、ガンと診断された際に支払われるお金で、プランによっては100万円などのまとまったお金が受け取れます。
診断給付金の使い道は自由で、入院費や家族の生活費、抗がん剤で髪が抜けてしまった場合のウィッグ代などに使う人もいます。保険商品によって、受け取れるタイミングに違いがあるため、検討段階で確認しておきましょう。
3.保険料が途中で上がらないか
がん保険はWebサイトや書類で見積もりをとることができますが、提示された保険料が途中で上がらないかを確認しましょう。
先述した定期タイプの保険は、更新のタイミングで保険料が上がる可能性が高いです。そのため、長く同じがん保険に入っていると、経済的負担が大きくなることも。保険料を上げたくない人は、こまめに保険を切り替えるか、終身タイプを選びましょう。
4.あらゆる治療方法に手厚い保障がついているか
がんは、手術や放射線両方、化学療法など、治療方法の幅がとても広いのが特徴であり、健康保険適用外のものもあります。
自分がどの治療法でがんと戦うことになるかは分かりません。そのため、あらゆる治療方法に対応した保険を選びましょう。また、入院・通院に関わらず保障を受けられるかも確認が必要であり、通院治療にも対応したものがおすすめです。
5.先進医療による療養にも対応しているか
「先進医療特約」とよばれるサービスの有無もチェックしましょう。
がん研究は日進月歩で、高度な医療技術を用いた効果的な治療法が誕生しています。しかし、自由診療(全額自己負担)である先進医療は、300〜1000万円ほどかかる場合もあります。
先進医療特約は、通常のがん保険よりも保険金が大幅に上がるオプションですので、備えておくと安心です。
特約といっても、元の保険料に数百円が加算されるだけですので、負担は大きくありません。
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安いがん保険を検討する際に注意すべき点4つ
1.診断給付金は何度でも受け取れるか確認する
前半で述べたように、多くの人が転移や再発を経験しているのががんの特徴です。
そのため、保険の中には、2回以上にわたって保険金を受け取れるものがあります。この受け取り回数は保険商品によって異なります。また、初めてのがん治療から1年以上経った後でないと2回目の保険金を受け取れないなど、条件付きの保険もあるので、選ぶ際にチェックが必要です。
2.「上皮内新生物」に対する保障があるものを選ぶ
がん保険は、一般的ながんである「悪性新生物」だけでなく、「上皮内新生物」に対しても保障があるものがおすすめです。悪性新生物はガン細胞が組織内にまで湿潤しているものですが、上皮内新生物はがん細胞が上皮に留まった状態です。
上皮内新生物は初期の状態として判断され、保障の対象外となる場合もあります。しかし、しばしば上皮内新生物と診断される乳がんや子宮頸がんなどは悪性新生物と同じくらいの治療費がかかることがあります。そのため、保険で備えておくことが重要です。
3.不安なら保険の無料相談窓口やFPに相談する
コマーシャルやWEBサイトではどの保険商品も魅力的に宣伝されているので、どれが自分に合っているかやや分かりにくいですよね。
選ぶのに迷ってしまったら、無料の保険相談窓口やFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみましょう。
どちらも気軽に利用でき、自分や家族の状況によって適切な保険を案内してくれるでしょう。保険相談窓口はショッピングセンターなどに入っていることが多く、FPはWEBサイトで簡単に探すことができます。
4.定期的に保険を見直す
がん保険は、1度加入して終わりではなく、定期的に内容や保険料を見直しましょう。
保険業界は競争が厳しく、時代のニーズに合わせた新しいがん保険やプランが次々と誕生しています。そのため、年齢や既往歴によっては、保険料を節約できたり、手厚い保障内容に変えることができます。
見直すタイミングとしては、保険の更新時期のほか、結婚や出産、転職した際、子どもの独立時などがおすすめです。
まとめ
いつ、誰がなってもおかしくないがんだからこそ、健康なうちに備えておくことが重要です。手厚い保険を備えておくことで、将来の不安を減らし、前向きに暮らせるといったメリットもあります。
基本的なチェックポイントをおさえれば、失敗しないがん保険選びができるはず。また、選んだ後は定期的に見直すことががん保険を上手にかけるポイントといえるでしょう。がん保険を選ぶ際には「安い」というだけで飛びつかず、注意点も抑えて検討しましょう。
本記事があなたに合ったがん保険探しの参考になれば幸いです。