ここ数年、新しいお米のブランドが次々とデビューしているのをご存じですか?農林水産省の品種登録データによると、2020年に新しく登録された稲は32品種、2021年は14品種にのぼります。今回は元・お米会社勤務の筆者が、おいしい新ブランド米をいくつかご紹介します。たまにはちょっと変わったお米を試してみてはいかがでしょうか?
新種のお米を見つけよう
ここ数年は新しいブランド米が次々と誕生
ブランド米とは?
ブランド米とは、「食用として優れた銘柄のお米」をいいます。代表的なものは、みなさんにもなじみのあるコシヒカリやあきたこまちなどが挙げられます。
また、スーパーや外食産業で使われているお米にはいくつかの銘柄がブレンドされたものも多いのですが、それに対し「ひとつの銘柄を使って梱包されたお米」をブランド米ということもあります。
なぜ新しいブランド米が次々と誕生しているの?
実は、ここ数年ブランド米が次々と誕生しています。
理由はいくつもありますが、日本人の「お米離れ」が大きな理由のひとつです。
日本人の食文化の多様化により、お米の消費量は年々減少しています。一人当りの消費量は1970年には95.1kgでしたが、2020年には50.7kgにまで減っているのです。
(参照:農林水産省)
ブランド米は高い?
ブランド米というと、高価なイメージを持つ方もいるのではないでしょうか?
しかし、毎日食べられる価格で、美味しいブランド米もたくさんあります。ブランド米の中には、美味しさに加えて、収穫量の多さや稲の病気耐性にこだわって開発された銘柄もあります。そのため、収穫しやすく、流通量が多いものは手頃な価格で手に入れることができます。
全部試したい!最近誕生した新ブランド米をご紹介
サキホコレ(秋田)
サキホコレは2021年秋に発売したばかりのお米です。あきたこまちで有名な秋田県で「コシヒカリを超える美味しいお米」の追求の末、生まれました。粒が大きめでもっちり感が特徴で、ブランド米のなかでは香りや味がしっかりあるタイプのお米で、白米だけでも満足度が高いです。
富富富(富山)
富富富(ふふふ)は2018年に販売開始された富山県のブランド米です。比較的あっさりとした味で、おかずをより引き立ててくれます。冷めてもかたくなりにくく、お弁当やおにぎりにもぴったりです。また高温に強く、近年問題になっている猛暑にも耐えられます。
雪若丸(山形)
雪若丸(ゆきわかまる)は、山形のブランド米「つや姫」に続く銘柄として開発されました。雪若丸は食べ応えのあるお米です。大粒でしっかりとした弾力があり、お米をたくさん食べたい方におすすめです。チャーハンやカレーなど、お米がつぶれてしまうこともある料理でもしっかり存在感があります。
にじのきらめき(北陸)
にじのきらめきは、国の研究機関である「農研機構」で開発されたお米です。2018年に登録され、新潟県産がおもに出回っています。コシヒカリと同等の美味しさながら、大粒でコシヒカリよりも低価格なのが特徴です。業務用として使われているほか、通販サイトでも購入できます。
いちほまれ(福井)
いちほまれは、2018年秋に発売されました。実は、福井県はコシヒカリ発祥の地。その福井県で6年かけて研究し、誕生したのがいちほまれです。粘りが少なく、大粒でしっかりした食感です。かためのお米が好きな方にとてもおすすめです。
新しいブランド米はどこで変える?購入方法をご紹介
大型通販サイト
楽天やアマゾンなどの通販サイトでは、様々なブランド米がお手頃な価格で購入できます。スーパーでは見かけない銘柄も、通販サイトでは販売されているかもしれません。また、2kgのチャック付きパックなども販売されているため、一人暮らしの方や少人数家族のほか、食べ比べをしたい方にもぴったりです。
お米専門の通販サイト
お米の特徴を知りたい、こだわりの強いお米を購入したいという方は、お米の専門通販サイトがおすすめです。大型通販サイトよりも価格は少し高いですが、有機栽培や玄米など、あまり出回らないお米も手に入れられます。
また、生産者の顔やこだわりポイントを見て商品を選べるサイトもあり、産地の直売所のような楽しい買い物体験ができます。
参考:TSUNAGI
都道府県別のアンテナショップ
都内を中心に展開されている全国のアンテナショップでは、その土地のブランド米が販売されています。お店によってはブランド米を使ったお弁当やおにぎりが購入できるところもあり、少量から試せるのも嬉しいです。
まとめ
近年、全国でこだわりのブランド米が次々誕生しています。同じように見えるお米でも、味や食感など、銘柄ごとに特徴があるため、食べ比べてみるのも楽しいです。
これまでなんとなくお米を選んでいた方も、食べたことのないお米にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?お気に入りが見つかるかもしれませんよ!
参考元:農林水産省「品種登録データ検索」